「美容医療で何歳になっても生き生きと若々しく」 山下真理子ドクターの思い

2024.02.01

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株式会社メディコレが目指す、誰もが安心できる医療情報に触れることができる社会には、情報を監修する医師の力が欠かせません。今回は、くみこクリニック京都駅前院の山下真理子先生にお話しを伺いました。

Profile
山下 真理子
京都府立医科大学 医学部医学科卒業。その後は医療系専門学校での講師、セミナー講師などを経験。現在は皮膚科クリニックのくみこクリニック京都駅前院に勤務している。産業医の資格も保有。

「患者の肌は1人1人違い、マニュアル化は難しい」美容医療への思い

――本日はお時間いただきありがとうございます!早速ですが、山下先生が医者を志したきっかけを教えてください。

山下先生 私は両親、祖父が医師でした。その姿を見て育ったため、物心がつく頃には「お医者さんになりたい」と言っていた記憶があります。反抗期には、レールの敷かれた人生を歩むことへの抵抗感から、他の学部に進んで両親とは違う生き方をしたい、と思ったこともありました。大学受験の願書提出前日の夜遅くまで、「やっぱり医学部は受けない」と、両親と言い合いになった記憶もありますね。 けれども、6年間の大学生活が終わり、医師としての人生がスタートしてみると、一言で「医師」と言えども、多種多様な生き方があることがあることがわかったんです。日本に留まらず世界に羽ばたくこともできるし、医療の現場以外にも様々な道があることを知りました。「医学部には行きたくない」と母に告げたとき、母から「人生の目標は、医師になることではない。医師になってからどう生きるかが大切だ」と言われました。言われた時はピンと来ませんでしたが、今ではその意味がよく分かります。医療系専門学校講師の仕事や、予防医学や栄養学、美容についてのセミナー講師を務めさせていただいたり、医療コラムの連載なども手がけさせて頂く機会を得ました。どんな職業だったとしても、「その仕事をしながらどう生きるか」が大切です。そして、患者様に向き合う時も「この方はどんな生き方をしてきたんだろう」といつも考えながら診療に当たらせていただいてます。

――医師になったからこそ、「医師になってどう生きるか」というお母様の言葉の真意がわかったのですね。現在は美容医療を行っていますが、この道に進んだきっかけは何だったのでしょうか?

山下先生 美容医療に入ったきっかけは、単純に「美容が好きだから」という理由でした。けれども、最初に勤務した美容外科クリニックで、美容医療を通じて人生が変わっていく患者様をたくさん目にした時に、「美容医療は単に見た目をよくするだけでなく、その人の人生に大きく関わる。これからもっと当たり前になって、普通の人が当たり前に美容医療を受ける時代がくる」と思いました。そして、私自身がニキビで悩んだ経験があることから、美容皮膚科を極めたいと思ったことから、今に至ります。現在は、漢方医療や、アレルギーによって起こる肌トラブルなども勉強して、「健康的な肌」を目指す診療に努めさせていただいてます。

――ご自身の施術で人生が変わっていく患者さんを見ることが山下先生の価値観に大きな影響を与えたんですね。普段は臨床では、どのようなことをしていますか?

山下先生 美肌のカウンセリングをしたり、アレルギーなどの原因で起こった肌トラブルを漢方医療なども取り入れながら解決していくよう務めています。なんとなく肌が痒くなったのを放置していたら、どんどん肌がボロボロになってクリニックに駆け込んできた女の子が、漢方医療と美容医療を取り入れることでどんどん綺麗な肌になっていくのを見たりするときは、患者様だけではなく私も一緒に嬉しくなります。

――患者の肌がキレイになると先生も嬉しくなっている様子が伝わります。臨床の際に注意していることはありますか?

山下先生 近年、美容医療を謳うクリニックが急増したことで、未経験の医師も多く診療に当たるようになりました。まだ勉強中の医師も多いので仕方がないことかもしれませんが、美容医療そのものがマニュアル化される傾向にあります。けれども、本当は患者さまの肌は1人1人違っていて、マニュアル化することはとても難しいんです。例えばニキビ痕もあるけれど、その下に肝斑もある場合、マニュアル的にニキビ痕にレーザーを当てればいいものではなかったりします。来院された患者様がどんな毎日を過ごしているのかをできるだけ詳しくお聞きして、1人1人に合った治療をお勧めさせていただくように心がけています。

――1人1人の患者に寄り添った治療を大事にされているのですね。先生は、現在チャレンジしたいことはありますか?

山下先生 漢方医療を取り入れることで、単に美肌を目指すだけではなく、ホルモンバランスを整えたり、冷え性を改善したりと、内側からのケアをしていけるなという実感があります。今までは、新しい美容医療の施術などにばかり注目していましたが、これからは、内面からの健康美こそが重要視される時代だと思うので、漢方医療や栄養学についてももっと勉強していきたいなと思います。

――先生が臨床を通じて目指すものはなんですか?

山下先生 ちょっと大袈裟かもしれませんが、「もう歳だから諦める」ではなく、美容医療を通じて、何歳になっても、生き生きと若々しく暮らせる日本をつくりたい! と思ってます。勤務しているクリニックに、80歳を超えたおばあちゃんが美容医療を受けに来られたことがありました。女性は、何歳になっても「美しくいたい」と思い続けるものだなと感動しましたね。最近は、暗い話題ばかりがニュースを飛び交っていて、「ジャパンアズナンバーワン」の時代は終わりを告げようとしています。そんな日本だからこそ、私は医療を通じて、日本で暮らす人が元気になれるお手伝いを少しでも出来たらいいなと思っています。災害の現場などでは、美容医療なんて優先順位も低く軽視されがちですが、髪の毛を切る、清潔な服を着る、というだけで、気持ちが少し明るくなるという研究も進んでいるそうです。美容医療、皮膚科医として、本当に困っている人の気持ちを明るくするようなお手伝いも今後できたらいいなと思っています。私にはまだ年少未満の子供が2人いますが、こどもたちが成長する頃、「この国に生まれてよかったな」と思えるような日本になれるよう、僅かながら尽力できたらと思っています。

読者の方へ伝えたいメッセージ

――最後に、ここまで読んでいただいた方に伝えたいメッセージをお願いします。

山下先生 ふとしたきっかけでメディコレ様とお仕事させていただくことになりました。私たち医療従事者にとってはそんなに気にしていなかったようなことが、読者目線ではこんなところが気になって不安に思っているのか、などと思うような記事もたくさんあり、逆に私の方が勉強させてもらってるなというのが素直な感想です。 不安に思っていることを解決して、医療をもっと身近に感じてもらえたら嬉しいなと思っています。