PMSの予測・共有アプリ「ケアミー」はどれくらい便利?産婦人科医が実体験

PMSの予測・共有アプリ「ケアミー」はどれくらい便利?産婦人科医が実体験

2024年4月11日
メディコレマーク

この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。

女性の社会進出を促進するなどの社会背景から、女性特有の健康問題をケアするニーズは加速しています。生理や更年期症状などの健康問題を解決するためのプロダクトやサービスは、フェムテックやフェムケアと呼ばれ、数多く登場しています。 中でも、生理(月経)や更年期症状に関するプロダクトやサービスは多く提供されていますが、実際はどれくらい有用なのか、利用する前にわからないで困っている人も少なくありません。そこで、今回は、産婦人科医の佐藤綾華先生が、実際にフェムテックを体験して、良いところ・改善したらより良くなるポイントを本音でレビューしていきます。 今回レビューしていくのは、株式会社ヘルスアンドライツが提供する、PMSの予測・共有アプリの「ケアミー」です。 ケアミーがフォーカスしているのは生理(月経)の前に起きる、PMS = 月経前症候群と呼ばれる症状になります。最近少しずつ耳にすることも増えてきたPMSは「Premenstrual Syndrome」という英語の略称になります。PMSは生理(月経)の3〜10日位前から症状が出て、生理(月経)が来ると症状が弱まります。PMSには精神面と肉体面の両方の症状が出ます。メンタル面で特徴的なものは、イライラするなど怒りやすくなったり、情緒不安定になる、などがあります。フィジカル面では、疲れやだるさ、乳房の張りや痛み、ニキビなどの肌荒れ、などがあります。多くの女性がなんらかのPMSの症状を抱えていると言われていますが、自身のPMSのサイクルをしっかり把握できている人は少なくありません。 今回の【医師の本音レビュー】では、「ケアミー」の魅力を忖度なしで探っていきます。

「ケアミー」はどんなアプリ?

画像引用:ケアミー公式サイトより

医師による本音レビューを紹介する前に、「ケアミー」とはどのようなサービスなのか紹介していきます。会社の公式サイトでは以下のように紹介されています。

PMSの予測・共有アプリ 「ケアミー」

ケアミーはPMSの予測・共有アプリです。カラダやココロの変化を予測したり、LINEでパートナーに共有したりできます。あなたの代わりにケアミーがLINEでパートナーに通知するので、PMSのことを自分の言葉でうまく説明できない、心理的にうまく伝えられないという方におすすめです。通知には産婦人科医監修の基礎知識も添えられているので、パートナーにPMSのことを理解してもらえます。(公式サイトより引用)

「ケアミー」公式サイトはこちらから

公式サイトによると、ケアミーの開発監修に2人の女性産婦人科専門医が参画しています。主な機能は以下の5つです。

「ケアミー」を産婦人科の専門医が使ってみた

今回は、佐藤 綾華先生に実際にケアミーを1週間使っていただき、良かった点や改善したらもっと良くなりそうな点をレビューしていただきました。また、実際に体験した利用者と産婦人科専門医の両方の視点から、どのような人にマッチしているサービスなのかも伺いました。

良かったと感じたポイント

まずは、実際に使ってみて良かったと思うポイントを佐藤先生に伺いました。佐藤先生がケアミーを使うのは今回が初めてですが、産婦人科専門医から見てどう感じたのでしょうか?

佐藤先生が良かったと感じたポイント

生理管理、妊活、ピル服用の3つのモードがあり、個人の状況に応じて設定できる点がいいと思いました。また、それぞれの状況についての基礎知識に関する記事が表示される点が良いと感じました。記事もさくっと隙間時間に読めるもので、負担なく女性の身体について知識を深められる点が良いと思います。

アプリ上に監修医師が紹介されており安心して使用できると思いました。

(編集部補足)ケアミーの監修には以下の2人の医師が参画しています。

  • 產婦人科專門医 月花瑶子先生                              北里大学医学部卒業。総合周産期母子医療センターでの勤務を経て、現在は都内の不妊専門クリニックに勤務。監修書籍「やさしく正しい妊活大事典(プレジデント社)」。(ケアミー公式サイトより)

  • 產婦人科專門医 高橋怜奈先生                          東邦大学医学部卒業後、国立国際医療研究センター国府台病院、東邦大学医療センター大森病院での勤務を経て、現在は東邦大学医療センター大橋病院に勤務。医学博士。(ケアミー公式サイトより)

ケアミーに備わっているペアリング機能を利用することで、生理前のイライラや排卵期のタイミングをとる時期についてパートナーにアプリが伝えてくれる点がいいと感じました。この機能があることで、自分でパートナーに伝えなければいけないストレスから解放される点が良いと思います。

ケアミーに類似するアプリは他にもあるかと思いますが、相談チャット機能がある点がありがたいと思いました。

佐藤先生がケアミーを実際に使ってみて、良かったと感じたポイントは以上の4つでした。一方で、サービスの内容を改善した方がいいと感じたポイントはどのような点があったのでしょうか?

改善した方がいいと感じたポイント

佐藤先生が改善した方がいいと感じたポイント

ピルモードで使用すると、おすすめ記事が表示されない点です。

佐藤先生が改善した方がいいと感じたポイントは、ピルモードで使用した際に基礎知識に関する記事が表示されないことでした。個人の状態に合わせたモードと、状態に合わせて基礎知識に関する記事が表示されることを良かったポイントに挙げていましたが、ピルモードで記事がおすすめ表示されないことが気になったようです。

次に、もしもあったら便利だと感じた機能のアイディアを伺いました。

あれば良いと感じた追加機能

佐藤先生があれば良いと感じた追加機能

体型管理にアプリを利用している人もいるかと思います。体重の記録と生理周期に応じてデータがグラフ化されて表示されると、女性が体調管理をする面でさらに役に立つかと思いました。

アプリのチャット機能を通じて寄せられたユーザーからの質問と回答について、記事にしたり一覧を閲覧できるといいなと思いました。

佐藤先生が欲しいと思った機能は、記入されたデータをグラフ化することでよりわかりやすくする機能と、他のアプリユーザーがチャット相談した内容と回答を閲覧できるようにする機能でした。確かに、自分以外のユーザーがどのようなことに疑問を感じているのかは気になりますよね。悩みに対する回答を見ているだけでも、体調管理のためのヒントを多く見つけることができそうです。

ここまでは、佐藤先生に、実際にケアミーを使って感じたポイントを伺いましたが、このアプリはどのようなシーンで使うことが良いと考えるのか教えていただきました。

アプリの恩恵を受けられそうなシーンや利用者

佐藤先生が考える恩恵を受けられそうなシーン

最近、月経前の不調に悩んでいて婦人科に行くか迷っている女性にとっては有用であると感じています。症状を数周期にわたって記録することができると一番つらい症状や再現性の高い症状が明らかになり、婦人科を受診した際もスムーズに悩みを説明できると思います。

妊活を始めたけど妊娠しやすいタイミングがわからないなど、基本的な知識が必要な方には有用ではないでしょうか。

妊活をしているけど、パートナーにタイミングをとる時期について自分で伝えるのがストレスに感じている女性にとっても有用だと思います。「伝えてもタイミングがとれなかった」、「自分だけ頑張っている気がする」、などパートナーとの温度差を感じている場合でも、アプリがパートナーにタイミングなどの情報を伝えてくれることでパートナーも積極的に動いてくれるようになるかもしれません。

まとめ

今回の記事では、PMSの予測・共有アプリの「ケアミー」を実際に産婦人科専門医の佐藤綾華先生に使用していただき、「良かったと感じたポイント」「改善した方がいいと感じたポイント」「あればいいと感じた追加機能」「アプリの恩恵を受けられそうなシーンや利用者」についてお話を伺いました。

社会全体で女性の活躍推進をするためには、女性特有の健康問題をケアする仕組みづくりは不可欠です。ご自身でセルフケアをしたいと考えている女性の方は、今回紹介した「ケアミー」などのフェムケアを活用することも検討してみてはいかがでしょうか?

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