【医師の本音レビュー】栄養士のアドバイスが受けられるダイエットサポートサービス「あすけん」を医師が本音レビュー
レビュー医師:中路 幸之助(総合内科専門医)
1991年に兵庫医科大学を卒業後、 兵庫医科大学、獨協医科大学を経て、1998年 医療法人協和会に所属。 2003年から現在まで、医療法人愛晋会中江病院の内視鏡治療センターで臨床に従事している。 専門分野はカプセル内視鏡・消化器内視鏡・消化器病。学会活動や論文執筆も積極的に行っており、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員、日本消化管学会代議員・近畿支部幹事、日本カプセル内視鏡学会認定医・指導医・代議員を務めているほか、 米国内科学会(ACP)の上席会員(Fellow)でもある。
健康や体型維持などを目的にしたダイエットは、多くの人が取り組んでいます。こうしたニーズの高さに応えて、様々な企業がダイエットをサポートする器具や食品、アプリを販売するなど、ビジネスの市場としても拡大しています。
一方で、こうしたプロダクトやサービスが、実際はどれくらい有用なのか、利用する前にわからないで困っている人も少なくありません。そこで、今回は、メディコレWEBで医師監修を担当している、総合内科専門医の中路幸之助先生が、実際に体験して、良いところ・改善したらより良くなるポイントを本音でレビューしていきます。
※過去のレビュー記事はこちらから。
今回レビューしていくのは、株式会社 askenが提供する、栄養士のアドバイスが受けられるダイエットサポートサービス「あすけん」です。
「あすけん」はどんなアプリ?
画像引用:「あすけん」公式サイトより
医師による本音レビューを紹介する前に、「あすけん」とはどのようなサービスなのか紹介していきます。会社の公式サイトでは以下のように紹介されています。
栄養士のアドバイスが受けられるダイエットサポートサービス「あすけん」
「あすけん」はダイエットや健康を目的にした、食生活記録・改善アプリです。食事画像判別AIなどにより食事の写真を撮るだけでも食生活を記録・栄養計算ができるのが特徴です。会員数は世界で1000万人を超えています。また、3ヶ月で平均4.66kg減のダイエット効果があるという調査結果も公表しています。(会社HPより引用)
「あすけん」公式サイトはこちらから
公式サイトによると、「あすけん」の特徴は以下です。
- 写真撮影だけで食生活記録・栄養計算
食事の写真を撮影すると、15万件以上のメニューデータから食べたものがすぐに見つかります。食事写真や市販食品のバーコードを撮るだけで記録できるなど、すばやく食事記録できるための機能が充実しています。 - 栄養士からのアドバイス
記録された食生活に基づいた栄養士からのアドバイスや、カロリーと各種栄養素14項目の過不足がわかる栄養素グラフを毎日無料で確認することができます。
※アドバイスは独自アルゴリズムに応じて自動的に表示 - 継続を促す仕組み
ユーザー同士が励ましあうダイアリーや、管理栄養士からの励ましが届くチア(応援)メールなど、食生活の改善を続けてもらう、習慣化を促す仕組みが用意されています。
「あすけん」を医師が使ってみた
今回は、中路幸之助先生に「あすけん」を2週間使っていただき、良かった点や改善したらもっと良くなりそうな点をレビューしていただきました。中路先生は総合内科の専門医であると同時に、消化器の専門でもあります。サービスについて、どのような評価をしたのでしょうか?
良かったと感じたポイント
まずは、実際に使ってみて良かったと思うポイントを中路先生に伺いました。
中路先生が良かったと感じたポイント
- 具体的な食事メニューが豊富で、写真からもカロリー計算ができる。
毎日の食事メニューを一つ一つ覚えて記載するのは簡単そうで意外と難しいものです。このアプリでは豊富な食事メニューより選択でき、それらのカロリーが提示されます。同じ具材でもさまざまな調理方法がありますが、それらにも対応している点が良いと思います。そして一番有用なのは、写真からカロリーが計算されるAI機能があることです。アプリで食事の写真を撮ることで、より正確な栄養摂取の把握が可能です。ある研究では、従来の食事内容の思い出し法と写真を撮ったグループでは、写真を撮ったグループの方が、実際の摂取カロリーとの誤差が減少したとの報告があります。また、最近の研究で、食事写真を撮ることで、糖尿病患者さんの血糖値が改善したなどの報告もあります。食事の写真を撮ることで食生活改善のきっかけにもなるでしょう。
- モチベーションのアップや維持や効率的な体脂肪の減少が可能。
アプリで栄養バランスを記録することによって、摂取したカロリーや栄養素を記録し、食事のバランスを調整します。「あすけん」では14種類の栄養素をグラフ化、過不足量を計算することで、日常の食生活をサポートしてくれます。また、 アプリは体脂肪率を記録し、その推移をグラフ化します。これにより、ユーザーは毎日の進捗状況を把握でき、モチベーションがアップします。また栄養士からのアドバイスが毎日メールで提供されることで、モチベーションの維持や個々のユーザーに適したプランが行いやすくなります。そして、食事管理だけでなく、運動データも記録されるため、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取りやすくなり、効率的な体脂肪率の減少をもたらします。
- 最初に医学的に注意するべき点の指摘がある。
各目標の最後に持病のある方への注意事項の記述があり、安心して使用できると思いました。最近では若い方だけではなく、ご高齢な方でも筋トレ・ダイエットに取組む方も多く、持病等についての注意事項がきちんと記載されている点で、良心的なアプリと思いました。
- 設定目標がいつでも変更できる。
ユーザーはアプリにより目標体重や体脂肪率を設定し、それに基づいて摂取カロリーや栄養素の目標を設定できます。アプリはこれらの目標に対する達成度を毎日確認できるようにします。「あすけん」ではいったん設定しても、途中で設定目標の変更が可能で、ユーザーに寄り添った対応をしていることが良いと思いました。
中路先生は、写真からカロリー計算ができる機能を最も評価した点に挙げました。食事写真をとることで、糖尿病患者さんの血糖値が改善したことなど、医師ならではの情報も興味深いところです。また、医学的に注意が必要な項目もしっかりと記載してあった点も評価につながったようです。
次に、中路先生が「改善したほうがいいのでは?」と感じたポイントを伺いました。
改善した方がいいと感じたポイント
中路先生が改善した方がいいと感じたポイント
- あすけん栄養士からのチアメールの受信時間の設定が出来ない。
個別にメールが欲しい時間はお仕事や家事の都合で異なるため、栄養士からのメールの時間帯の設定ができれば良いでしょう。
中路先生は、栄養士からのチアメール(励ましのメール)の受信時間を設定できる機能が欲しいと感じたそうです。時間に余裕があるタイミングでメールをもらった方が、しっかりと内容を確認することにつながるかもしれませんね。
次に、「もしもあったら便利だな」と感じた追加機能のアイディアを伺いました。
あれば良いと感じた追加機能
中路先生があればいいと感じた追加機能
- 1週間分のメニュー履歴を一覧で確認できる機能
週単位での目標達成も重要な要素なため、表やグラフ化して一目でわかるような機能が欲しいと思いました。
中路先生が欲しいと思った機能は、毎日のメニューの1週間の履歴一覧を確認する機能でした。1週間の食生活が一覧になっていることで、食生活の見直しにも役立ちそうな機能です。
最後に、「あすけん」はどのようなシーンで使うことが良いと感じたのか、中路先生に教えていただきました。
アプリの恩恵を受けられそうなシーンや利用者
中路先生が考える恩恵を受けられそうなシーン
- ダイエット初心者の方
初心者の方はどのような目標を立てればよいかわかりませんが、アプリでは誰でも導入しやすい具体的なメニュー(標準的なダイエットや目標を示したもの、筋トレ、間食、食物繊維を中心のダイエットなど)が提示されており、特に初心者に有用と思われます。また具体的に役立つ商品のおすすめもあり、より初心者に優しい内容となっていると感じました。
まとめ
今回の記事では、栄養士のアドバイスが受けられるダイエットサポートサービス「あすけん」を、実際に総合内科専門医の中路幸之助先生に使用していただき、「良かったと感じたポイント」「改善した方がいいと感じたポイント」「あればいいと感じた追加機能」「アプリの恩恵を受けられそうなシーンや利用者」についてお話を伺いました。
ダイエットにこれから取り組もうとしている方は、「あすけん」などのダイエットをサポートするアプリを活用することを検討してみてはいかがでしょうか?