医療・ヘルスケア関連記事について一般消費者が感じている信頼性
2024年4月に、実業家の前澤友作氏がSNS上で増え続ける詐欺広告に対して公開で抗議したニュースが話題になりました。特にFacebookやInstagramなどのプラットフォーム上で、著名人の名前を不正利用した詐欺広告が多く見られ、これによる被害が深刻化していると指摘されています。
このようなニュースが報道されることによって、一般消費者もネット上の情報の真偽をより厳しく見るようになることが期待されます。これは健全なネット社会を実現するために望ましい傾向ですが、それに伴い情報を発信する企業には信頼性の担保がより重要になってきます。特にGoogleが重視しているYMYL(Your Money Your Life)コンテンツの重要性は増していると言えるでしょう。
そこで、今回メディコレでは、独自に一般消費者が「医療・ヘルスケア関連記事」の信頼性についてどのように感じているかを調査しました。
◆はじめに:Webマーケティングの現状
各社のマーケティング/プロモーションの手法は様々なものがありますが、当然Webマーケティングは、その手法の中でも非常に重要なものとなっています。事実、少し前のデータにはなりますが、2022年の日本の総広告費は過去最高となり、7兆円を超えたと言われていますが、それをけん引したのがインターネット広告を含むWebマーケティング費用の拡大です。
Webマーケティングの手法には、Web広告やSNSマーケなどもありますが、同様に各社が力を入れている手法として「コンテンツマーケティング」があります。
◆医療・ヘルスケア領域のコンテンツマーケティングにおける「信頼性」
コンテンツマーケティングとは、対象となる顧客に価値ある情報を提供することにより、信頼関係を築き、最終的に製品やサービスへの興味を引き出し、購買行動につなげるマーケティング手法です。コンテンツの形態は、記事のみならず、ビデオ、インフォグラフィック、ポッドキャストなど多岐にわたります。
さて、Googleがウェブコンテンツの信頼性を評価することを目的に、YMYL (Your Money Your Life)コンテンツにおいて、E-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness) を重視することはよく知られています。
医療・ヘルスケア領域は、人間にとって非常に大切な「命・健康」に関わる領域なので、一般消費者が、その情報の有用性と正確性をもって、そのサービスについての信頼を深めていくことに間違いはありません。
一方で企業が、スピードと利益を重視するあまり、質を犠牲にして、正確さを担保できていない状態で情報を流してしまう可能性もあります。その情報に触れた一般消費者は、それが正確でないことを知ったときに、自分や家族の命や健康を脅かしかねない誤った行動を取るよう促されてしまうことに、そのメディアについて失望を感じるであろうことは想像に難くありません。
◆87%の人が記事情報に疑問を感じたことがあると回答『医療記事の信頼度調査』医療記事の信頼度調査を実施してみた
今回、メディコレは一般消費者に、「医療・ヘルスケア関連の情報について疑問を感じたことがあるか」を聞き、さらに「そのようなメディアとのエンゲージメントに変化が生じるか」のアンケートを行いました。
Q1:記事に書かれている情報に、誤りや疑問を感じたことはありますか?(n=105)
記事に書かれている情報に誤りや疑問を感じたことがあるかについて質問したところ、実に9割近くの人が疑問や誤りを感じたことがあると回答しました。昨今、SNSなどで気軽に誰でも発信ができるようになったことも、この傾向に拍車をかけていると考えられます。
Q2:一度疑問や誤りを感じたメディアの記事を、その後避ける傾向にありますか?(n=105)
約6割の人が避ける傾向にあると回答しています。たしかに私たちの体験としても「いい加減なことを言っているメディアやSNSアカウント」については、信頼をしなくなる傾向にあるのではないでしょうか。
上記の2点から、以下の事実が浮かび上がってきます。
- 「情報そのものがかつてないほど氾濫している」という事実を体感している現代の一般消費者の多くは、「同時に誤った情報も多く流通している」ことを身をもって知っている
- 「誤った情報を流しているメディアやアカウント」については避けていく傾向があることから、継続的なエンゲージメントのためには、そもそも「誤った情報」を流さないことが必須
このアンケートでは最後にこのような質問をしています。
Q3:医療・ヘルスケア関連記事の信頼性に影響する要因はなんだと思いますか?(n=105, 複数回答)
メディアのブランドよりも、エビデンスやデータそして専門家の監修の有無の方が、一般消費者にとっては信頼性の担保となることが分かりました。
これを逆にとらえるならば、仮に有名なメディアではなくとも、それがそろっていれば、一般消費者は安心できる情報として受け取り、そのメディアやアカウントに対して信頼を寄せ、長期的なエンゲージメントを築くことができるということになります。
◆医師監修を実施する方法
上記の通り、専門家(医療領域においては医師)の監修が、一般消費者から信頼を勝ち取るための効果的な方法ということが分かりました。
しかし、従来から医師の監修を得ようとしても、「医師とのリレーションがない」「医師との連絡を撮る金銭的・時間的コストが高くなる」というハードルがありました。
医師のオンライン監修サービスを提供しているメディコレWebは、44の診療科・カテゴリーにわたる専門医による監修を提供しており、医師の監修コメントもオンラインで24時間依頼可能です。
医師はエビデンスに基づいた監修を行い、実名でのコメントも提供可能なため、信頼性確保に貢献します。(メディコレWEBのサービスはこちら)
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