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この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。
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この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。
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最近、パソコンでの入力に加えて、スマートフォンも使用する機会が多くなりました。それに伴い肩こりで悩む方は増加傾向にあります。
今回は麻酔科医の郷 正憲先生に「ペインクリニックでの肩こり治療」について教えていただきます。
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最近、パソコンでの入力に加えて、スマートフォンも使用する機会が多くなりました。それに伴い肩こりで悩む方は増加傾向にあります。
今回は麻酔科医の郷 正憲先生に「ペインクリニックでの肩こり治療」について教えていただきます。
増加する肩こり患者

肩こりの原因となるのが筋膜の癒着です。
筋肉というのは同じ姿勢を維持しようとすることによって、筋肉を包む筋膜という膜同士が癒着してしまいます。筋膜と筋膜が融着すると動かすたびに痛みを感じます。これが肩こりの正体です。
特にパソコンでは前の方を向いて作業することが多いのに対して、スマートフォンの場合うつむきながら作業することになります。そうすると頭の重さを首の後ろの筋肉が支えることになり、より肩の筋肉が緊張するようになります。
さらにスマートフォンの使用は首が前に傾いているだけではなくスマートフォンを手で支えたりスマートフォンに入力しようとしたりするために、手を持ち上げた状態で維持をしなければなりません。この姿勢を維持するのも肩に対しては強い負担となります。
肩こりから頭痛が起こる原因
肩こりがひどくなってくると頭痛も起こってきます。
肩を支える筋肉は「僧帽筋」という名前の筋肉です。この筋肉は、パーカーのフードのような場所にある筋肉で、左右の肩から背骨まで扇形に広がる筋肉です。上は耳の後ろまで、下は腰の辺りまで広がります。
この僧帽筋が凝り固まってしまうと筋肉が収縮した状態で固まってしまい、頭や腰を引っ張ります。それによって頭の後ろの方が痛くなったり腰痛が起こってきたりするのです。
頭痛が起こっている人の中でも特に肩を動かして頭の痛みがひどくなるという場合には、このような肩こりによる痛みが原因と考えます。このような頭痛のことを「筋緊張性頭痛」といい、肩こりの増加に伴って最近非常に増えてきている頭痛になります。
肩こりの治療はペインクリニックでできる?

肩こりの治療と言うと、これまでは痛み止めを飲む治療や、肩を揉んだりマッサージをしたりといった理学療法が中心となっていました。
しかしこれらの治療は根本的な治療ではありません。少しでも痛みを増しにしたり筋肉の緊張をほぐしたりするだけで、肝心の筋膜と筋膜がくっついているのを剥がすことはできません。
このような肩こりに対する痛みの治療として、近年メインの役割を担ぎ始めているのがペインクリニックです。ペインクリニックは痛みの専門家として肩こりの原因を調べてそして効果的な治療を行っていきます。
では、具体的にどのような治療を行っていくのでしょうか。
ペインクリニックでの肩こり治療について
どのような治療においても、まずは原因の検索や状態の把握から始まります。
具体的にどのような状態で肩こりがよく起こるのか、肩こりの程度はどれぐらいなのか、これまでにどのような治療を行ってきてどのように効果的だったのか、などを聴取します。
その上で、身体所見も確認していきます。実際にどのような場所が痛いのか、どのような動きをした時に痛いのか、などを確認していくことでどの場所に筋膜の癒着があるのかを調べていきます。
筋膜の癒着場所がある程度分かってきた場合には、その場所に注射を行います。これを「トリガーポイント注射」と言います。
トリガーポイント注射に使用するのは局所麻酔であることもありますが生理食塩水を注射する時もあります。筋膜が剥がれればいいので生理食塩水が選択されますが、痛みが強い場合には局所麻酔薬を使用することでしっかりと痛みを止めるようにします。
これだけでも効果があることが多いのですが、近年では超音波を利用して、実際に筋肉を動かしながら筋膜の状態を確認し、筋膜と筋膜が癒着している場所を調べて、その場所に注射を行う「ハイドロリリース」という治療が行われるようになってきています。
トリガーポイント注射に比較しても実際に筋膜がくっついている場所その場所に注射ができますから、非常に効果的な治療となります。
また肩こりから頭痛が来ている場合には痛みの原因となる神経の根元にも局所麻酔をすることで、頭痛を抑えることができます。
もちろん痛み止めの使用もしていきます。一般的な痛み止めに加えて神経の痛みが関わっていると思われる場合には、それに相当するような薬を処方することもあります。
まとめ
今回は麻酔科医の郷 正憲先生に「ペインクリニックでの肩こり治療」について教えていただきました。
様々な注射や薬を駆使することで肩こりをなるべく緩和することができます。
肩こりが慢性化してどうしても痛みが強く日常生活もままならないなどのお困りの方は是非とも一度ペインクリニックを受診してみてください。
増加する肩こり患者
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肩こりの原因となるのが筋膜の癒着です。
筋肉というのは同じ姿勢を維持しようとすることによって、筋肉を包む筋膜という膜同士が癒着してしまいます。筋膜と筋膜が融着すると動かすたびに痛みを感じます。これが肩こりの正体です。
特にパソコンでは前の方を向いて作業することが多いのに対して、スマートフォンの場合うつむきながら作業することになります。そうすると頭の重さを首の後ろの筋肉が支えることになり、より肩の筋肉が緊張するようになります。
さらにスマートフォンの使用は首が前に傾いているだけではなくスマートフォンを手で支えたりスマートフォンに入力しようとしたりするために、手を持ち上げた状態で維持をしなければなりません。この姿勢を維持するのも肩に対しては強い負担となります。
肩こりから頭痛が起こる原因
肩こりがひどくなってくると頭痛も起こってきます。
肩を支える筋肉は「僧帽筋」という名前の筋肉です。この筋肉は、パーカーのフードのような場所にある筋肉で、左右の肩から背骨まで扇形に広がる筋肉です。上は耳の後ろまで、下は腰の辺りまで広がります。
この僧帽筋が凝り固まってしまうと筋肉が収縮した状態で固まってしまい、頭や腰を引っ張ります。それによって頭の後ろの方が痛くなったり腰痛が起こってきたりするのです。
頭痛が起こっている人の中でも特に肩を動かして頭の痛みがひどくなるという場合には、このような肩こりによる痛みが原因と考えます。このような頭痛のことを「筋緊張性頭痛」といい、肩こりの増加に伴って最近非常に増えてきている頭痛になります。
肩こりの治療はペインクリニックでできる?
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肩こりの治療と言うと、これまでは痛み止めを飲む治療や、肩を揉んだりマッサージをしたりといった理学療法が中心となっていました。
しかしこれらの治療は根本的な治療ではありません。少しでも痛みを増しにしたり筋肉の緊張をほぐしたりするだけで、肝心の筋膜と筋膜がくっついているのを剥がすことはできません。
このような肩こりに対する痛みの治療として、近年メインの役割を担ぎ始めているのがペインクリニックです。ペインクリニックは痛みの専門家として肩こりの原因を調べてそして効果的な治療を行っていきます。
では、具体的にどのような治療を行っていくのでしょうか。
ペインクリニックでの肩こり治療について
どのような治療においても、まずは原因の検索や状態の把握から始まります。
具体的にどのような状態で肩こりがよく起こるのか、肩こりの程度はどれぐらいなのか、これまでにどのような治療を行ってきてどのように効果的だったのか、などを聴取します。
その上で、身体所見も確認していきます。実際にどのような場所が痛いのか、どのような動きをした時に痛いのか、などを確認していくことでどの場所に筋膜の癒着があるのかを調べていきます。
筋膜の癒着場所がある程度分かってきた場合には、その場所に注射を行います。これを「トリガーポイント注射」と言います。
トリガーポイント注射に使用するのは局所麻酔であることもありますが生理食塩水を注射する時もあります。筋膜が剥がれればいいので生理食塩水が選択されますが、痛みが強い場合には局所麻酔薬を使用することでしっかりと痛みを止めるようにします。
これだけでも効果があることが多いのですが、近年では超音波を利用して、実際に筋肉を動かしながら筋膜の状態を確認し、筋膜と筋膜が癒着している場所を調べて、その場所に注射を行う「ハイドロリリース」という治療が行われるようになってきています。
トリガーポイント注射に比較しても実際に筋膜がくっついている場所その場所に注射ができますから、非常に効果的な治療となります。
また肩こりから頭痛が来ている場合には痛みの原因となる神経の根元にも局所麻酔をすることで、頭痛を抑えることができます。
もちろん痛み止めの使用もしていきます。一般的な痛み止めに加えて神経の痛みが関わっていると思われる場合には、それに相当するような薬を処方することもあります。
まとめ
今回は麻酔科医の郷 正憲先生に「ペインクリニックでの肩こり治療」について教えていただきました。
様々な注射や薬を駆使することで肩こりをなるべく緩和することができます。
肩こりが慢性化してどうしても痛みが強く日常生活もままならないなどのお困りの方は是非とも一度ペインクリニックを受診してみてください。
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