急な激しい腹痛で失神、それ「迷走神経反射」かも

急な激しい腹痛で失神、それ「迷走神経反射」かも

2023年3月30日
急な激しい腹痛で失神、それ「迷走神経反射」かも

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2023年3月30日
メディコレマーク

この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。

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【医師監修】急な激しい腹痛で失神、それ「迷走神経反射」かも

迷走神経反射という症状を聞いたことがありますか?

もしかしたら言葉自体は聞いたことがなくても、小中学生の頃朝礼で倒れてしまった、採血の際に気持ち悪くなってしまった、排便中に激しい腹痛を感じてそのまま失神してしまった、という経験をしたことがある人は少なくないかもしれません。

迷走神経反射は、特に若い女性に起こりやすいといわれていますが、男性や中高年の方、また健康な人であっても起こりうる反射です。この記事では、迷走神経反射とはなにか、迷走神経反射が起こったらどうすべきか、そして予防法や治療法について、医師監修のもと詳しく解説していきます。

【医師監修】急な激しい腹痛で失神、それ「迷走神経反射」かも

迷走神経反射という症状を聞いたことがありますか?

もしかしたら言葉自体は聞いたことがなくても、小中学生の頃朝礼で倒れてしまった、採血の際に気持ち悪くなってしまった、排便中に激しい腹痛を感じてそのまま失神してしまった、という経験をしたことがある人は少なくないかもしれません。

迷走神経反射は、特に若い女性に起こりやすいといわれていますが、男性や中高年の方、また健康な人であっても起こりうる反射です。この記事では、迷走神経反射とはなにか、迷走神経反射が起こったらどうすべきか、そして予防法や治療法について、医師監修のもと詳しく解説していきます。

迷走神経反射とは

迷走神経反射とは

迷走神経とは、脳神経の一種であり、体内の環境をコントロールする役割をもちます。この迷走神経が、ストレスや強い痛みによって刺激され、一時的に心拍数や血圧が下がることを「迷走神経反射」といいます。

迷走神経反射が起こる状況の一例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 排便時に強い痛みを感じてそのまま失神してしまう

  • 長時間立位(立っていること)の姿勢が続いた時に突然倒れてしまう

  • 注射や採血の時に気分が悪くなる

迷走神経反射により脳に十分な血流が行き届かず、脳貧血を起こし、めまいや失神(一時的に意識を失うこと)などの症状があらわれることがあります。

迷走神経反射の前兆を感じたらどうする?

迷走神経反射の前兆を感じたらどうする?

迷走神経反射が起こる前には、以下のような前兆を感じる場合が多いです。

  • 気分が悪くなる

  • 吐き気がする

  • 目の前が暗くなる

  • あくびが出る

  • 急に眠くなる

こういった前兆を感じた際は、まずは安全を確保するのが最優先です。急な転倒を防ぐために、安全な場所に座ったり、横になったり、できるだけ低い姿勢をとることを意識してください。また外出先やトイレなど、横になることが難しい場合は、座ったまま頭の位置を下げ、ゆっくりと深呼吸するようにしましょう。

迷走神経反射による失神は、一般的には数分程度で回復し、失神によって脳に後遺症が残るようなことはありません。しかし突然の失神による転倒で頭を打ってしまったり、倒れた先に危険物があってケガをしてしまったりすることがあるので、注意が必要です。

迷走神経反射は予防できる?

一度迷走神経反射を経験すると、「あの辛さはもう二度と経験したくない」と思われるでしょう。迷走神経反射はそれ自体が病気だというわけではなく、体の反射によるものなので、完全にコントロールすることは難しいのですが、普段の生活の心がけである程度予防は可能です。

まずは自分がどんな姿勢でどんな時に迷走神経反射が起こりやすいかを把握しておくことが非常に重要です。

例えば、毎日同じように満員電車に乗っている中で、何ともない日もあれば迷走神経反射を起こしてしまう日もあるかもしれません。それはもしかしたら、睡眠不足やストレス、前日の飲酒や女性であれば生理中などといった要因が関係している可能性があります。

迷走神経反射を起こしやすくなる要因が見つかれば、まずはそういった状況下においてはできれば満員電車は避けるようにするなどといった予防が可能になります。

また排便中に迷走神経反射が起こるという方は、その原因として便秘があるケースが多いです。日頃から食生活や運動不足などの生活習慣の改善を心がけ、できるだけ便秘による腹痛を起こさない、といったことが迷走神経反射の予防には重要です。

迷走神経反射の治療について

迷走神経反射の治療について

残念ながら迷走神経反射に対する特別な治療法はありません。しかし頻繁に迷走神経反射の症状があらわれる場合や、痛みやめまいなどが続く場合は、不整脈やてんかんなど他の病気が隠れている可能性もあるので、必ず医療機関を受診しましょう

前述したように迷走神経反射により失神が起きた場合も、数分以内には意識が回復します。そのため病院を受診した際には、すでに症状が消えていて、検査をしても原因が見つからない場合がほとんどです。病院を受診する際は「どういった状況でどのような症状が出たのか」をしっかり伝えられるようにすると良いでしょう。

迷走神経反射の症状で医療機関を受診した場合、心電図や血液検査などが行われることがあります。また便秘や低血圧など、迷走神経反射を起こす要因があれば、それに対する治療が行われます。

迷走神経反射の治療費(3割負担の場合)

初診(検査費込み):約2,000~5,000円
再診:約1,000~2,000

まとめ

迷走神経反射は、ストレスや強い痛みによって、一時的に心拍数や血圧が下がり、めまいや失神などの症状が起こります。一度経験したことがある方は、もう二度と経験したくない!と思うほど辛いものですが、残念ながら特別な治療法はありません。

日頃の食生活や運動不足、睡眠不足などの生活習慣の改善を心がけ、迷走神経反射を引き起こす要因(便秘など)があればそれに対する治療が必要です。

まためまいや失神といった症状が必ず迷走神経反射によるものだというわけではありません。他の病気が隠れている可能性があるので、一度医療機関を受診することをおすすめします

迷走神経反射とは

迷走神経反射とは

迷走神経とは、脳神経の一種であり、体内の環境をコントロールする役割をもちます。この迷走神経が、ストレスや強い痛みによって刺激され、一時的に心拍数や血圧が下がることを「迷走神経反射」といいます。

迷走神経反射が起こる状況の一例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 排便時に強い痛みを感じてそのまま失神してしまう

  • 長時間立位(立っていること)の姿勢が続いた時に突然倒れてしまう

  • 注射や採血の時に気分が悪くなる

迷走神経反射により脳に十分な血流が行き届かず、脳貧血を起こし、めまいや失神(一時的に意識を失うこと)などの症状があらわれることがあります。

迷走神経反射の前兆を感じたらどうする?

迷走神経反射の前兆を感じたらどうする?

迷走神経反射が起こる前には、以下のような前兆を感じる場合が多いです。

  • 気分が悪くなる

  • 吐き気がする

  • 目の前が暗くなる

  • あくびが出る

  • 急に眠くなる

こういった前兆を感じた際は、まずは安全を確保するのが最優先です。急な転倒を防ぐために、安全な場所に座ったり、横になったり、できるだけ低い姿勢をとることを意識してください。また外出先やトイレなど、横になることが難しい場合は、座ったまま頭の位置を下げ、ゆっくりと深呼吸するようにしましょう。

迷走神経反射による失神は、一般的には数分程度で回復し、失神によって脳に後遺症が残るようなことはありません。しかし突然の失神による転倒で頭を打ってしまったり、倒れた先に危険物があってケガをしてしまったりすることがあるので、注意が必要です。

迷走神経反射は予防できる?

一度迷走神経反射を経験すると、「あの辛さはもう二度と経験したくない」と思われるでしょう。迷走神経反射はそれ自体が病気だというわけではなく、体の反射によるものなので、完全にコントロールすることは難しいのですが、普段の生活の心がけである程度予防は可能です。

まずは自分がどんな姿勢でどんな時に迷走神経反射が起こりやすいかを把握しておくことが非常に重要です。

例えば、毎日同じように満員電車に乗っている中で、何ともない日もあれば迷走神経反射を起こしてしまう日もあるかもしれません。それはもしかしたら、睡眠不足やストレス、前日の飲酒や女性であれば生理中などといった要因が関係している可能性があります。

迷走神経反射を起こしやすくなる要因が見つかれば、まずはそういった状況下においてはできれば満員電車は避けるようにするなどといった予防が可能になります。

また排便中に迷走神経反射が起こるという方は、その原因として便秘があるケースが多いです。日頃から食生活や運動不足などの生活習慣の改善を心がけ、できるだけ便秘による腹痛を起こさない、といったことが迷走神経反射の予防には重要です。

迷走神経反射の治療について

迷走神経反射の治療について

残念ながら迷走神経反射に対する特別な治療法はありません。しかし頻繁に迷走神経反射の症状があらわれる場合や、痛みやめまいなどが続く場合は、不整脈やてんかんなど他の病気が隠れている可能性もあるので、必ず医療機関を受診しましょう

前述したように迷走神経反射により失神が起きた場合も、数分以内には意識が回復します。そのため病院を受診した際には、すでに症状が消えていて、検査をしても原因が見つからない場合がほとんどです。病院を受診する際は「どういった状況でどのような症状が出たのか」をしっかり伝えられるようにすると良いでしょう。

迷走神経反射の症状で医療機関を受診した場合、心電図や血液検査などが行われることがあります。また便秘や低血圧など、迷走神経反射を起こす要因があれば、それに対する治療が行われます。

迷走神経反射の治療費(3割負担の場合)

初診(検査費込み):約2,000~5,000円
再診:約1,000~2,000

まとめ

迷走神経反射は、ストレスや強い痛みによって、一時的に心拍数や血圧が下がり、めまいや失神などの症状が起こります。一度経験したことがある方は、もう二度と経験したくない!と思うほど辛いものですが、残念ながら特別な治療法はありません。

日頃の食生活や運動不足、睡眠不足などの生活習慣の改善を心がけ、迷走神経反射を引き起こす要因(便秘など)があればそれに対する治療が必要です。

まためまいや失神といった症状が必ず迷走神経反射によるものだというわけではありません。他の病気が隠れている可能性があるので、一度医療機関を受診することをおすすめします

竹内 想先生
竹内 想
(名古屋大学医学部付属病院)
医師のコメント

迷走神経反射が疑われる場合は内科を受診いただくのがよいでしょう。

失神の原因が迷走神経反射と断言できる場合は救急受診は不要ですが、その他の疾患と区別がつかない場合(これが多いと思います)は重篤な疾患の可能性もありますので、救急要請を躊躇う必要はありません。

医師のコメント

竹内 想先生
竹内 想
(名古屋大学医学部付属病院)

迷走神経反射が疑われる場合は内科を受診いただくのがよいでしょう。

失神の原因が迷走神経反射と断言できる場合は救急受診は不要ですが、その他の疾患と区別がつかない場合(これが多いと思います)は重篤な疾患の可能性もありますので、救急要請を躊躇う必要はありません。

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