副鼻腔炎(蓄膿症)とは~最新治療と気になる費用~

副鼻腔炎(蓄膿症)とは~最新治療と気になる費用~

2023年9月26日
副鼻腔炎(蓄膿症)とは~最新治療と気になる費用~

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2023年9月26日
メディコレマーク

この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。

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副鼻腔炎(蓄膿症)とは~最新治療と気になる費用~

長引く辛い鼻症状、また鼻水や鼻づまりから派生する頭痛、これらの症状は副鼻腔炎の可能性があります。

副鼻腔炎は主に急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類に分類されます。副鼻腔炎による辛い症状は生活に支障をきたすこともあり、早めに適切な検査・治療を受けることが重要です。

この記事では医師監修のもと、副鼻腔炎とはなにか、また最新の治療方法と費用について詳しく解説していきます。

副鼻腔炎(蓄膿症)とは~最新治療と気になる費用~

長引く辛い鼻症状、また鼻水や鼻づまりから派生する頭痛、これらの症状は副鼻腔炎の可能性があります。

副鼻腔炎は主に急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類に分類されます。副鼻腔炎による辛い症状は生活に支障をきたすこともあり、早めに適切な検査・治療を受けることが重要です。

この記事では医師監修のもと、副鼻腔炎とはなにか、また最新の治療方法と費用について詳しく解説していきます。

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは、鼻の奥にある「副鼻腔」に炎症が生じている状態をさします。

副鼻腔炎は、「急性副鼻腔炎」と「慢性副鼻腔炎」の2種類に分類されます。ここでは、それぞれの違いについて解説していきます。

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は、ウィルスや細菌の感染が原因で副鼻腔に急性の炎症が起きている状態をさします。またアレルギー性鼻炎も急性副鼻腔炎の発症原因となることがあります。

急性副鼻腔炎の主な症状は以下の通りです。

  • 鼻づまり

  • 鼻水(黄色や緑色の粘り気のあるもの)

  • 鼻の中でイヤな匂いがする

  • 頭痛、顔面痛

  • 鼻水がのどに落ち、痰や咳がでる   など

急性副鼻腔炎は通常1か月以内に自然治癒することが多いです。しかし炎症が広がった重度の急性副鼻腔炎では、強い頭痛や顔面痛を伴うこともあり、早めに適切な治療を受けることが大切です。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性副鼻腔炎(別名:蓄膿症)は、3か月以上症状が持続する副鼻腔炎のことをさします。慢性副鼻腔炎の症状は急性副鼻腔炎と同様に鼻づまりや鼻水、頭痛などがありますが、これらに加えて以下のような症状があらわれることもあります。

  • 喉の奥に鼻水が流れてくる(後鼻漏)

  • 嗅覚障害

  • 頭重感(顔や頭の重さや鈍痛)   など

慢性副鼻腔炎では、上記で挙げたような症状が長期にわたって続くため、日常生活にも影響を与えます。慢性副鼻腔炎の治療は数か月にわたることも多く、また薬物療法での改善がみられない場合は手術療法が検討される場合もあります。

副鼻腔炎を放置するとどうなる?

副鼻腔炎を放置するとどうなる?

前述の通り、急性副鼻腔炎は時間の経過と共に自然治癒することが多いです。しかし「ただの副鼻腔炎だから大丈夫」と軽視してはいけません。副鼻腔は顔の中心に位置し、脳や目などの重要な器官の近くにあります。そのため炎症が副鼻腔から脳や目まで広がり、最悪の場合命にかかわる恐れもあります。

副鼻腔炎を放置することにより発症する恐れのある合併症は以下のようなものがあります。

  • 呼吸障害

  • 嗅覚障害

  • 視力障害

  • 髄膜炎

  • 脳膿瘍  など

こういった合併症を引き起こさないためにも、副鼻腔炎が疑われる症状がある場合には、早めに医療機関を受診しましょう。副鼻腔炎の診断には、耳鼻咽喉科医にて検査を受ける必要があります。検査内容としては、鼻の内視鏡検査やレントゲン検査、CT検査などがあります。副鼻腔炎が疑われる場合は、早めに診断を受け、適切な治療を受けることが重要です。

副鼻腔炎の治療と費用

副鼻腔炎の治療と費用

副鼻腔炎の治療法は症状や病状の程度によって異なりますが、多くの場合まずは薬物療法により症状の改善を目指します。しかし、病気の程度によっては薬物療法のみではなかなか症状が改善されないこともあり、その場合は手術療法が検討されます

ここでは、副鼻腔炎の治療と費用について詳しく解説していきます。

薬物療法

副鼻腔炎と診断された場合、まずは症状を緩和するために薬を使っての治療が行われます。

副鼻腔炎の薬物療法としては、主に抗菌薬(抗生物質)が用いられます。また症状に合わせて、去痰剤、抗ヒスタミン薬、消炎鎮痛剤、点鼻薬などが用いられることもあります。

前述の通り、急性副鼻腔炎の主な原因は細菌感染によるものです。そのため、原因となっている細菌を死滅させる目的で抗菌薬が用いられます。ただし、細菌感染が原因でない別の副鼻腔炎の場合には、抗菌薬を服用しても症状の改善はみられません。もし医療機関で処方された薬を服用しても症状が改善されない場合は、必ず再度医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。

マクロライド療法

副鼻腔炎の症状が3か月以上続く慢性副鼻腔炎では、主に「マクロライド」という種類の抗生物質を少量ずつ長期に服用する治療方法が用いられます。

一般的に抗生物質は短期間(1~2週間以内)の服用が定められていますが、慢性副鼻腔炎の治療で用いられる抗生物質は重篤な副作用も少ないといわれており、長期間(3~6か月程度)の服用が可能です。

ただし必ずしも全ての慢性副鼻腔炎においてマクロライド療法が有効だというわけではありません。マクロライド療法で症状の改善がみられない場合は、手術療法が検討される場合もあります。

手術療法

次のような場合には手術療法が用いられることもあります。

  • 薬物療法を行っても症状が改善されない

  • 解剖学的な理由で副鼻腔炎を起こしやすい

  • ポリープが形成されるかまたは目および脳の合併症を伴う重症例  など

現在副鼻腔炎の手術療法としては、主に内視鏡を使用する「内視鏡下副鼻腔手術」が行われています。以前は副鼻腔を外部から切開する方法が行われていましたが、現在では特殊な場合に限られます。

内視鏡手術は、一般的には全身麻酔下で、鼻の孔から内視鏡で副鼻腔の中に溜まった膿やポリープを除去してきれいにします。以前の方法に比べ痛みや腫れが少ない、表面に傷跡が残らない、遠隔の部位まで確実に処置できる、などの多くのメリットが挙げられます。

副鼻腔炎の治療費

耳鼻咽喉科での副鼻腔炎の治療費目安は以下の通りです。

副鼻腔炎の治療費(3割負担の場合)
初診:約3,000~5,000円(薬代含む)
再診:約1,000~2,000円

また必要に応じて、CTやレントゲン、血液検査などが行われる場合もあります。その場合は、上記の費用に加えて5,000~1万円程度の費用がかかることもあります。

副鼻腔炎の手術費(日帰り、3割負担の場合)
片側:約4~7万円
両側:約8~12万円

副鼻腔炎の手術の費用は、手術の種類や病院、また日帰り手術か入院となるかによっても大きく変動することがあるため、上記はあくまで目安となります。

また副鼻腔炎の手術は「高額療養費制度」の対象となるため、自己限度額を超えた費用は加入している医療保険から支給されます。






まとめ

副鼻腔炎は主に急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類に分類されます。急性副鼻腔炎は一般的に1か月程度で自然治癒することもありますが、症状が重かったり適切な治療を受けなかったりすると、慢性副鼻腔炎に移行したり、重篤な合併症を引き起こす恐れもあります。

副鼻腔炎は辛い症状から生活に支障をきたすこともあります。

副鼻腔炎は抗生物質などの薬物療法、または手術療法にて治療が可能です。副鼻腔炎の自覚症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、適切な検査治療を受けるようにしましょう。

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは、鼻の奥にある「副鼻腔」に炎症が生じている状態をさします。

副鼻腔炎は、「急性副鼻腔炎」と「慢性副鼻腔炎」の2種類に分類されます。ここでは、それぞれの違いについて解説していきます。

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は、ウィルスや細菌の感染が原因で副鼻腔に急性の炎症が起きている状態をさします。またアレルギー性鼻炎も急性副鼻腔炎の発症原因となることがあります。

急性副鼻腔炎の主な症状は以下の通りです。

  • 鼻づまり

  • 鼻水(黄色や緑色の粘り気のあるもの)

  • 鼻の中でイヤな匂いがする

  • 頭痛、顔面痛

  • 鼻水がのどに落ち、痰や咳がでる   など

急性副鼻腔炎は通常1か月以内に自然治癒することが多いです。しかし炎症が広がった重度の急性副鼻腔炎では、強い頭痛や顔面痛を伴うこともあり、早めに適切な治療を受けることが大切です。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性副鼻腔炎(別名:蓄膿症)は、3か月以上症状が持続する副鼻腔炎のことをさします。慢性副鼻腔炎の症状は急性副鼻腔炎と同様に鼻づまりや鼻水、頭痛などがありますが、これらに加えて以下のような症状があらわれることもあります。

  • 喉の奥に鼻水が流れてくる(後鼻漏)

  • 嗅覚障害

  • 頭重感(顔や頭の重さや鈍痛)   など

慢性副鼻腔炎では、上記で挙げたような症状が長期にわたって続くため、日常生活にも影響を与えます。慢性副鼻腔炎の治療は数か月にわたることも多く、また薬物療法での改善がみられない場合は手術療法が検討される場合もあります。

副鼻腔炎を放置するとどうなる?

副鼻腔炎を放置するとどうなる?

前述の通り、急性副鼻腔炎は時間の経過と共に自然治癒することが多いです。しかし「ただの副鼻腔炎だから大丈夫」と軽視してはいけません。副鼻腔は顔の中心に位置し、脳や目などの重要な器官の近くにあります。そのため炎症が副鼻腔から脳や目まで広がり、最悪の場合命にかかわる恐れもあります。

副鼻腔炎を放置することにより発症する恐れのある合併症は以下のようなものがあります。

  • 呼吸障害

  • 嗅覚障害

  • 視力障害

  • 髄膜炎

  • 脳膿瘍  など

こういった合併症を引き起こさないためにも、副鼻腔炎が疑われる症状がある場合には、早めに医療機関を受診しましょう。副鼻腔炎の診断には、耳鼻咽喉科医にて検査を受ける必要があります。検査内容としては、鼻の内視鏡検査やレントゲン検査、CT検査などがあります。副鼻腔炎が疑われる場合は、早めに診断を受け、適切な治療を受けることが重要です。

副鼻腔炎の治療と費用

副鼻腔炎の治療と費用

副鼻腔炎の治療法は症状や病状の程度によって異なりますが、多くの場合まずは薬物療法により症状の改善を目指します。しかし、病気の程度によっては薬物療法のみではなかなか症状が改善されないこともあり、その場合は手術療法が検討されます

ここでは、副鼻腔炎の治療と費用について詳しく解説していきます。

薬物療法

副鼻腔炎と診断された場合、まずは症状を緩和するために薬を使っての治療が行われます。

副鼻腔炎の薬物療法としては、主に抗菌薬(抗生物質)が用いられます。また症状に合わせて、去痰剤、抗ヒスタミン薬、消炎鎮痛剤、点鼻薬などが用いられることもあります。

前述の通り、急性副鼻腔炎の主な原因は細菌感染によるものです。そのため、原因となっている細菌を死滅させる目的で抗菌薬が用いられます。ただし、細菌感染が原因でない別の副鼻腔炎の場合には、抗菌薬を服用しても症状の改善はみられません。もし医療機関で処方された薬を服用しても症状が改善されない場合は、必ず再度医療機関を受診し、医師に相談するようにしましょう。

マクロライド療法

副鼻腔炎の症状が3か月以上続く慢性副鼻腔炎では、主に「マクロライド」という種類の抗生物質を少量ずつ長期に服用する治療方法が用いられます。

一般的に抗生物質は短期間(1~2週間以内)の服用が定められていますが、慢性副鼻腔炎の治療で用いられる抗生物質は重篤な副作用も少ないといわれており、長期間(3~6か月程度)の服用が可能です。

ただし必ずしも全ての慢性副鼻腔炎においてマクロライド療法が有効だというわけではありません。マクロライド療法で症状の改善がみられない場合は、手術療法が検討される場合もあります。

手術療法

次のような場合には手術療法が用いられることもあります。

  • 薬物療法を行っても症状が改善されない

  • 解剖学的な理由で副鼻腔炎を起こしやすい

  • ポリープが形成されるかまたは目および脳の合併症を伴う重症例  など

現在副鼻腔炎の手術療法としては、主に内視鏡を使用する「内視鏡下副鼻腔手術」が行われています。以前は副鼻腔を外部から切開する方法が行われていましたが、現在では特殊な場合に限られます。

内視鏡手術は、一般的には全身麻酔下で、鼻の孔から内視鏡で副鼻腔の中に溜まった膿やポリープを除去してきれいにします。以前の方法に比べ痛みや腫れが少ない、表面に傷跡が残らない、遠隔の部位まで確実に処置できる、などの多くのメリットが挙げられます。

副鼻腔炎の治療費

耳鼻咽喉科での副鼻腔炎の治療費目安は以下の通りです。

副鼻腔炎の治療費(3割負担の場合)
初診:約3,000~5,000円(薬代含む)
再診:約1,000~2,000円

また必要に応じて、CTやレントゲン、血液検査などが行われる場合もあります。その場合は、上記の費用に加えて5,000~1万円程度の費用がかかることもあります。

副鼻腔炎の手術費(日帰り、3割負担の場合)
片側:約4~7万円
両側:約8~12万円

副鼻腔炎の手術の費用は、手術の種類や病院、また日帰り手術か入院となるかによっても大きく変動することがあるため、上記はあくまで目安となります。

また副鼻腔炎の手術は「高額療養費制度」の対象となるため、自己限度額を超えた費用は加入している医療保険から支給されます。






まとめ

副鼻腔炎は主に急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類に分類されます。急性副鼻腔炎は一般的に1か月程度で自然治癒することもありますが、症状が重かったり適切な治療を受けなかったりすると、慢性副鼻腔炎に移行したり、重篤な合併症を引き起こす恐れもあります。

副鼻腔炎は辛い症状から生活に支障をきたすこともあります。

副鼻腔炎は抗生物質などの薬物療法、または手術療法にて治療が可能です。副鼻腔炎の自覚症状がある場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、適切な検査治療を受けるようにしましょう。

矢富 正徳先生
矢富 正徳(やとみクリニック)
医師のコメント

副鼻腔炎は鼻づまり、嗅覚の障害、頭痛、眼痛、後鼻漏等を起こす病気です。顔面は非常に敏感な部分であり、目、鼻、口といった感覚器官が集中していることから、つらい症状が出やすく日常生活に悪い影響を起こしやすいことが大きな問題です。上記の症状がある方は単なる花粉症などを代表とするアレルギー性鼻炎ではない可能性がありますので、耳鼻咽喉科医への相談をおすすめ致します。副鼻腔炎は通常、抗菌薬(抗生物質)を中心とした内服治療を行いますが、近年鼻ポリープ(鼻茸)を生じる慢性副鼻腔も増加しています。その場合は抗菌薬があまり効かない場合もあり、内視鏡手術をうまく組み合わせた治療の相談が重要です。意外なところでは歯が原因で起きる副鼻腔炎もあります。見た目ではきれいな歯科治療後でも歯の根の部分で病巣があって起きていることもあるためCTなどによる画像検査を受けることも重要です。

医師のコメント

矢富 正徳先生
矢富 正徳(やとみクリニック)

副鼻腔炎は鼻づまり、嗅覚の障害、頭痛、眼痛、後鼻漏等を起こす病気です。顔面は非常に敏感な部分であり、目、鼻、口といった感覚器官が集中していることから、つらい症状が出やすく日常生活に悪い影響を起こしやすいことが大きな問題です。上記の症状がある方は単なる花粉症などを代表とするアレルギー性鼻炎ではない可能性がありますので、耳鼻咽喉科医への相談をおすすめ致します。副鼻腔炎は通常、抗菌薬(抗生物質)を中心とした内服治療を行いますが、近年鼻ポリープ(鼻茸)を生じる慢性副鼻腔も増加しています。その場合は抗菌薬があまり効かない場合もあり、内視鏡手術をうまく組み合わせた治療の相談が重要です。意外なところでは歯が原因で起きる副鼻腔炎もあります。見た目ではきれいな歯科治療後でも歯の根の部分で病巣があって起きていることもあるためCTなどによる画像検査を受けることも重要です。

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