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この記事はメディコレ監修医師による監修済みです。
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急虫垂炎は俗に「盲腸」と呼ばれ、お腹の痛みや吐き気などの症状があらわれる病気です。盲腸(大腸のはじまりの部分)から出ている紐状の臓器「虫垂」が腫れて炎症を起こすことにより発症します。
一般的には子どもに多く見られますが、大人になってから急性虫垂炎を発症することもあります。
急性虫垂炎は悪化すると腹膜炎などの重篤な状態になり命に関わることがあります。
治療は発見が早ければ早いほど体への負担が少ない治療を選択できます。そのため気になる症状があれば、早めに適切な治療・手術を受けることが重要です。
ここでは、医師監修のもと急性虫垂炎(盲腸)の治療や治療法、治療費について詳しく解説していきます。
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急虫垂炎は俗に「盲腸」と呼ばれ、お腹の痛みや吐き気などの症状があらわれる病気です。盲腸(大腸のはじまりの部分)から出ている紐状の臓器「虫垂」が腫れて炎症を起こすことにより発症します。
一般的には子どもに多く見られますが、大人になってから急性虫垂炎を発症することもあります。
急性虫垂炎は悪化すると腹膜炎などの重篤な状態になり命に関わることがあります。
治療は発見が早ければ早いほど体への負担が少ない治療を選択できます。そのため気になる症状があれば、早めに適切な治療・手術を受けることが重要です。
ここでは、医師監修のもと急性虫垂炎(盲腸)の治療や治療法、治療費について詳しく解説していきます。
急性虫垂炎(盲腸)の治療について
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急性虫垂炎の治療は大きく分けて「抗生剤治療」と「手術」の2つがあります。炎症の状態や症状によって治療法は異なります。
炎症が軽度な成人の場合は、抗生剤治療のみでの治癒が可能です。盲腸を「散らす」という表現を耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、これは抗生剤を用いて炎症を抑える治療のことを指します。
しかし抗生剤治療を行った方の2〜4割が再発すると言われているため、最初から手術が検討されるケースも多いです。
また抗生剤治療を行っている間は、腸を安静に保つために食事制限があります。
入院治療を行っている場合は、栄養を補給するための点滴が行われますが、通院治療の場合は脱水症状を起こさないように、食事や飲み物に関する注意点を医師によく確認するようにしましょう。
では手術が必要なケースはどのような場合なのか、詳しく解説していきます。
手術が必要なケースとは
成人で急性虫垂炎の手術が必要なケースは以下の通りです。
腹膜炎などの合併症がある
穿孔がある
抗生剤の治療に効果がない
急性虫垂炎は、虫垂に化膿性の炎症が起こる病気です。
そのため放置していると虫垂に膿がたまりさらに進行すると虫垂の壁が破れ(穿孔)、溜まっていた膿が腹腔内に放出されます。腹腔内に膿が放出されてしまうと、「腹膜炎」という状態になります。
穿孔や腹膜炎やある場合には、命にかかわるため緊急手術となる場合がほとんどです。
他にも病院によっては、急性虫垂炎の再発防止のため炎症が軽度であってもはじめから手術をすすめている場合もあります。
急性虫垂炎(盲腸)の手術方法
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急性虫垂炎の手術方法は以下の2種類があります。
開腹手術
腹腔鏡手術
それぞれの手術方法について、詳しく解説していきます。
開腹手術
開腹手術は、炎症が強い場合に用いられます。腹部を切開して、直接虫垂を切除する方法です。
具体的には「下腹部正中切開法」や「交差切開法」という方法が用いられます。腹部の真ん中、もしくは右下あたりを5~10cmほど切開して、虫垂を切除するため、治療の確実性が高いというメリットがあります。
その一方、腹部に傷ができるため、出血や感染リスクなど、体への負担が大きいというデメリットがあることも理解しておく必要があります。
腹腔鏡手術
腹腔鏡手術は、炎症がそれほど強くない場合に用いられることが多いです。
腹部に1〜2cmほどの小さな穴を3箇所ほど開けて内視鏡や手術のためのハサミを挿入するための筒を挿入します。
手術後の出血など体への負担が開腹手術に比べて少なく、一般的に急性虫垂炎の手術として用いられる方法となります。
手術の注意点
急性虫垂炎の手術は、基本的には安全に行われる手術ではありますが、まれに合併症を起こす可能性があることを理解しておきましょう。
虫垂炎における主な合併症は「出血」「腹腔内膿瘍」「腸閉塞」などが挙げられます。
出血
ごく稀に急性虫垂炎の手術後に虫垂や皮下からの出血が起こることがあります。その際は、再度止血のための手術を行う必要があります。
腹腔内膿瘍
進行した急性虫垂炎は術後、傷口やお腹に膿がたまり、発熱などが起きることがあります。その際は、抗生剤治療または手術で膿を抜く必要があります。
腸閉塞
急性虫垂炎の手術後、腸の流れが悪くなりガスがたまり、腹痛や嘔吐を伴うことがあります。その際は、絶食または鼻から管を入れて腸内の圧を抜く処置が必要となります。
その他の注意点
前述の合併症に加え、一般的な手術と同様に、肺炎や心筋梗塞、術後せん妄などを引き起こす場合もあります。
また入院は3〜7日と短くなっていることにより、退院後に合併症がはっきりあらわれてくることもあります。何か異常があれば、すぐに病院へ連絡をしましょう。
手術後は手術や麻酔の影響で腸の動きが鈍くなっている場合があるため、ウォーキングを取り入れるなど無理のない運動をすると良いでしょう。
急性虫垂炎(盲腸)の手術はいくらかかる?
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急性虫垂炎の手術費用は、手術の方法や病気の進行度、医療機関によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。
急性虫垂炎の手術(入院)費用目安(3割負担の場合)
開腹手術:約140,000~210,000円
腹腔鏡下手術:約150,000~300,000円
他にも診察や検査費用に5,000円ほどかかることもあります。また合併症などがともなう場合には入院期間が増えるためさらに費用が増します。
治療が早ければ早いほど、費用も抑えられ体への負担を軽減することができるため、手術の合併症などのリスクを踏まえた上で、早めの治療を行いましょう。
まとめ
急性虫垂炎は、子どもだけではなく大人になってから発症することもあります。
大人の急性虫垂炎は「抗生剤治療」と「手術」の2種類の治療法があり、治療が早ければ早いほど体への負担を減らして治療が選択できます。悪化すると治療方法が限られるだけではなく、腹膜炎などの重篤な状態になり命に関わります。
そのため「お腹が痛いだけだから大丈夫」と考えず、気になる症状があれば、早めに適切な治療・手術を受けることが重要です。
急性虫垂炎(盲腸)の治療について
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急性虫垂炎の治療は大きく分けて「抗生剤治療」と「手術」の2つがあります。炎症の状態や症状によって治療法は異なります。
炎症が軽度な成人の場合は、抗生剤治療のみでの治癒が可能です。盲腸を「散らす」という表現を耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、これは抗生剤を用いて炎症を抑える治療のことを指します。
しかし抗生剤治療を行った方の2〜4割が再発すると言われているため、最初から手術が検討されるケースも多いです。
また抗生剤治療を行っている間は、腸を安静に保つために食事制限があります。
入院治療を行っている場合は、栄養を補給するための点滴が行われますが、通院治療の場合は脱水症状を起こさないように、食事や飲み物に関する注意点を医師によく確認するようにしましょう。
では手術が必要なケースはどのような場合なのか、詳しく解説していきます。
手術が必要なケースとは
成人で急性虫垂炎の手術が必要なケースは以下の通りです。
腹膜炎などの合併症がある
穿孔がある
抗生剤の治療に効果がない
急性虫垂炎は、虫垂に化膿性の炎症が起こる病気です。
そのため放置していると虫垂に膿がたまりさらに進行すると虫垂の壁が破れ(穿孔)、溜まっていた膿が腹腔内に放出されます。腹腔内に膿が放出されてしまうと、「腹膜炎」という状態になります。
穿孔や腹膜炎やある場合には、命にかかわるため緊急手術となる場合がほとんどです。
他にも病院によっては、急性虫垂炎の再発防止のため炎症が軽度であってもはじめから手術をすすめている場合もあります。
急性虫垂炎(盲腸)の手術方法
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急性虫垂炎の手術方法は以下の2種類があります。
開腹手術
腹腔鏡手術
それぞれの手術方法について、詳しく解説していきます。
開腹手術
開腹手術は、炎症が強い場合に用いられます。腹部を切開して、直接虫垂を切除する方法です。
具体的には「下腹部正中切開法」や「交差切開法」という方法が用いられます。腹部の真ん中、もしくは右下あたりを5~10cmほど切開して、虫垂を切除するため、治療の確実性が高いというメリットがあります。
その一方、腹部に傷ができるため、出血や感染リスクなど、体への負担が大きいというデメリットがあることも理解しておく必要があります。
腹腔鏡手術
腹腔鏡手術は、炎症がそれほど強くない場合に用いられることが多いです。
腹部に1〜2cmほどの小さな穴を3箇所ほど開けて内視鏡や手術のためのハサミを挿入するための筒を挿入します。
手術後の出血など体への負担が開腹手術に比べて少なく、一般的に急性虫垂炎の手術として用いられる方法となります。
手術の注意点
急性虫垂炎の手術は、基本的には安全に行われる手術ではありますが、まれに合併症を起こす可能性があることを理解しておきましょう。
虫垂炎における主な合併症は「出血」「腹腔内膿瘍」「腸閉塞」などが挙げられます。
出血
ごく稀に急性虫垂炎の手術後に虫垂や皮下からの出血が起こることがあります。その際は、再度止血のための手術を行う必要があります。
腹腔内膿瘍
進行した急性虫垂炎は術後、傷口やお腹に膿がたまり、発熱などが起きることがあります。その際は、抗生剤治療または手術で膿を抜く必要があります。
腸閉塞
急性虫垂炎の手術後、腸の流れが悪くなりガスがたまり、腹痛や嘔吐を伴うことがあります。その際は、絶食または鼻から管を入れて腸内の圧を抜く処置が必要となります。
その他の注意点
前述の合併症に加え、一般的な手術と同様に、肺炎や心筋梗塞、術後せん妄などを引き起こす場合もあります。
また入院は3〜7日と短くなっていることにより、退院後に合併症がはっきりあらわれてくることもあります。何か異常があれば、すぐに病院へ連絡をしましょう。
手術後は手術や麻酔の影響で腸の動きが鈍くなっている場合があるため、ウォーキングを取り入れるなど無理のない運動をすると良いでしょう。
急性虫垂炎(盲腸)の手術はいくらかかる?
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急性虫垂炎の手術費用は、手術の方法や病気の進行度、医療機関によって異なりますが、おおよそ以下の通りです。
急性虫垂炎の手術(入院)費用目安(3割負担の場合)
開腹手術:約140,000~210,000円
腹腔鏡下手術:約150,000~300,000円
他にも診察や検査費用に5,000円ほどかかることもあります。また合併症などがともなう場合には入院期間が増えるためさらに費用が増します。
治療が早ければ早いほど、費用も抑えられ体への負担を軽減することができるため、手術の合併症などのリスクを踏まえた上で、早めの治療を行いましょう。
まとめ
急性虫垂炎は、子どもだけではなく大人になってから発症することもあります。
大人の急性虫垂炎は「抗生剤治療」と「手術」の2種類の治療法があり、治療が早ければ早いほど体への負担を減らして治療が選択できます。悪化すると治療方法が限られるだけではなく、腹膜炎などの重篤な状態になり命に関わります。
そのため「お腹が痛いだけだから大丈夫」と考えず、気になる症状があれば、早めに適切な治療・手術を受けることが重要です。
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中路 幸之助
(医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センター)
医師のコメント
虫垂は以前無用の長物としてとらえられてきましたが、最近の研究では腸内細菌叢のバランスの制御や炎症性腸疾患との関連も指摘されており、免疫系の臓器として重要な役割を果たしていることが分かってきました。そのため、安易に切除はしない方が良いとされてきています。初期の場合、抗生剤投与を投与し多く場合は軽快しますが、経過で手術が必要な場合もあります。その際は、タイミングを逸することがないように手術を施行することが重要と考えられます。
医師のコメント
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中路 幸之助
(医療法人愛晋会中江病院 内視鏡治療センター)
虫垂は以前無用の長物としてとらえられてきましたが、最近の研究では腸内細菌叢のバランスの制御や炎症性腸疾患との関連も指摘されており、免疫系の臓器として重要な役割を果たしていることが分かってきました。そのため、安易に切除はしない方が良いとされてきています。初期の場合、抗生剤投与を投与し多く場合は軽快しますが、経過で手術が必要な場合もあります。その際は、タイミングを逸することがないように手術を施行することが重要と考えられます。
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