医師監修の依頼先一覧!費用相場や制作の流れも解説

2024.09.17

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コンテンツの質を高めるために医師監修を検討しているものの、どこに依頼しようか迷っていませんか?医師監修の依頼先を選ぶときは、制作期間や費用だけでなく、コンテンツにふさわしいかを見定めることが大切です。

本記事では、コンテンツの医師監修の依頼先や、医師監修を依頼するときに知るべきポイントについて解説します。医師監修の依頼を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

医師監修とは?

医師監修とは、医師が特定のコンテンツに対して内容に誤りがないか確認することです。コンテンツの医師監修を受けることで、あいまいな記述を正したり、専門的なコメントを記載したりしてもらうことができます。医師が監修するコンテンツは、記事やコラムだけでなく、動画や商品、書籍など多岐にわたります。

医師監修を受けたコンテンツは、医師のクレジット表記を入れられます。とくに医療・健康・美容分野のコンテンツに対して医師監修をつけることで、正確性や信頼性を保証するのに役立ちます。

医師監修の依頼先一覧

医師監修の依頼先はさまざまあり、それぞれ特徴が異なります。医師に監修を依頼する方法は以下のとおりです。

1. 個人医師

個人医師と直接やり取りすることで、コンテンツの監修を依頼できることがあります。コンテンツの制作陣の中に、個人的に医師とつながりがある人がいれば、監修を打診してもらうとよいでしょう。また医師の中には、クリニックの公式サイトに自身のメールアドレスを公開している人もいます。

個人医師に監修を依頼するメリットは、直接交渉ができる点です。しかし、医師にとって監修はメインの仕事ではないため、費用が高くなる可能性があります。コンテンツの制作予算が限られていると、個人医師の希望額で監修を依頼するのは難しいかもしれません。

2. 記事監修サービス

医師監修は、記事監修サービスなど仲介会社を通じて依頼することもできます。記事監修サービスには、幅広い分野の医師が多く在籍しているため、コンテンツの内容にふさわしい医師を見つけやすいのがメリットです。また、記事監修の経験がある医師も多く、依頼後の工程も滞りなく進められるでしょう。

ただ記事監修サービスでは、仲介会社が監修医師をキャスティングします。そのため、ほとんどの場合、制作側が希望する医師に依頼することができません。またサービスを利用するにあたって、監修費用以外に仲介手数料も発生します。とはいえ、良心的な価格設定をしている仲介会社もあるため、リーズナブルなコストで医師監修を依頼できるでしょう。

3. ビジネスマッチングサイト

ビジネスマッチングサイトで、監修を依頼できる医師を見つけられることがあります。ビジネスマッチングサイトとは、仕事の受注と発注をインターネット上でマッチングするサービスです。

マッチングサイトは実名登録のことが多く、よりスキルの高い案件を発注するのに適しています。近年では、医師専用のビジネスマッチングサイトもあり、副業目的で利用している医師の登録も増えています

ビジネスマッチングサイトを上手く活用することで、コンテンツの医師監修を発注したり、直接依頼することができるでしょう。サイトでは医師個人とやり取りができるため、費用や納期について直接交渉ができます。

4. クラウドソーシングサイト

コンテンツの監修医師をクラウドソーシングサイトで見つけられることがあります。クラウドソーシングサイトもビジネスマッチングサイトの1つです。クラウドソーシングは、ニックネームでの登録が可能であるため、スキルが高くない人も登録できます。

サイト内で医師を見つけられることがありますが、まだまだ数が少ないのが現状です。そのため、コンテンツの内容に合った専門医を見つけられない可能性もあるでしょう。

また、仲介サイトを通してでのやり取りとなるため、別途、サイトの利用料が発生します。クラウドソーシングサイトの中には、医師免許がないのに医師と名乗っている人もいます。最初に医師免許の提示を求めた上で、医師監修の依頼を検討しましょう。

5. SNS

医師個人のSNSのダイレクトメッセージを通じて、監修を依頼することができます。医師の中には、情報発信のためにSNSを使用している人が多くいます。ただ、SNSを通して医師と連絡を取れても、監修の仕事を受けてもらえるわけではありません。医師の多くはスキマ時間にSNSを使っている人も多く、基本的には本業の診療業務に忙しいためです。

また、SNS経由で直接依頼すると、医師監修にかかる費用が高くなる傾向があります。医師のアルバイトは時給1万円程度であるため、監修にかかる時間相応の報酬を希望される可能性があるためです。

医師監修が注目されるようになった背景

医療・健康・美容ジャンルを中心に、医師監修をつけたコンテンツが増えています。医師監修が盛んに行われている背景は以下のとおりです。

1. WELQ騒動の影響があった

医師監修が広まる直接のきっかけとなったのが、2016年のWELQ騒動です。WELQ騒動とは、インターネット企業の「DeNA」が運営していた医療情報サイト「WELQ」に、誤った医療情報の記載や著作権の侵害などが発覚したことにより起こりました。騒動を受けて、DeNAではWELQを含むすべてのキュレーションサイトを閉鎖することになり、社会問題として大きく取り上げられました。

2. YMYL領域の上位表示難易度が高まっている

WELQ騒動後、GoogleではYMYL(Your Money or Your Life)に関わるコンテンツを厳しく評価するようになりました。騒動を通じて、Googleの検索アルゴリズムを問題視する声も上がるようになったためです。これらの分野はユーザーの生活に大きな影響を与えるため、より正確で信頼性のある内容が求められます。

YMYLジャンルには、医療や健康分野が含まれており、SEO検索による上位表示がますます難しくなっています。

3. GoogleがE-E-A-Tを重視している

Googleでは、YMYLジャンルのコンテンツを評価する基準に、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の4つを用いています。とくに医療・健康・美容分野は、専門家でない人がコンテンツを作成していることもあります。そうしたコンテンツに医師監修をつけることで、Googleの評価基準のE-A-Tを担保し、コンテンツの質を高めることができます。

医師監修を依頼する際の費用相場

医師にコンテンツの監修を依頼する際の費用は、依頼先によっても異なります。医師監修にかかる費用の目安は2〜5万円です。記事監修サービスやクラウドソーシングでは、別途仲介手数料が発生するものの、相場よりも低い金額で医師監修を依頼できることがあります。

コンテンツの種類にもよりますが、記事の監修であれば、記事単価ではなく文字単価で費用を計算する例もあります。また、監修を依頼する医師の知名度が高ければ、さらに高い費用がかかります。

医師監修を依頼するメリット

コンテンツに医師監修をつけるメリットはいくつかあります。

1. E-E-A-Tの向上が期待できる

医療・健康・美容ジャンルのコンテンツでは、医師監修をつけることで、Googleの評価基準であるE-E-A-Tを満たすことができます。E-E-A-Tの内容は以下のとおりです。

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

Googleはこの基準を明確にすることで、一般消費者にとって有益な情報を普及させ、信頼性の低い情報の普及を阻止しようとしています。そのため、医療・ヘルスケアの記事についても、医師監修を入れることでこの基準を満たすような対策をすることができます。

2. コンテンツに対する信頼性が高まる

コンテンツに医師監修をつけることで、信頼性を高められます。医療・健康・美容分野のコンテンツは専門家ではない人が制作に関わっていることがほとんどです。そのため、制作物に誤った情報が記載されている可能性があります。

インターネットから情報を得る人も多く、コンテンツの信頼性が重要視されています。特に、医療や健康ジャンルのコンテンツでは、医師などの専門家による監修の有無を確認するユーザーも多くいます。医師監修のコンテンツで正しい情報を発信すれば、運営元も企業への信頼も高まるでしょう。

3. 炎上リスク回避につながる

医師監修のついたコンテンツは、インターネット上の炎上リスクを下げることができます。ネット社会である現代では、コンテンツの中に不正確な内容があると、SNSを中心に急速に広まっていきます。特に、健康に関する情報を扱うコンテンツでは、正確性が求められるため、小さな誤りでも炎上する可能性があります。

炎上により、サイトが閉鎖に追い込まれるだけでなく、メディアを運営している企業にも大きな影響を与える可能性があるでしょう。コストがかかっても医師に監修を依頼すれば、正しい情報を発信しやすくなり、炎上を避けられるでしょう。

4. CVR向上が狙える

医師監修のついたコンテンツでは、自社サイトのCVRを高めることができます。CVRとは資料請求や商品購入などの成約に至った割合のことです。コンテンツに専門家の監修をつけると、ユーザーが信頼感や安心感を抱きやすくなります。

例えば、スキンケアコスメのオウンドメディアにおいて、皮膚科医が肌のお手入れに関する記事のコンテンツを監修すれば、医師監修をつけない記事よりもコンバージョンが上がりやすくなります。ただ医師のイメージを利用して、特定の商品等を推薦するのは、薬機法で禁止されているので注意しましょう。

医師監修を依頼するデメリット

医師にコンテンツの監修を依頼する際には、デメリットもあります。医師監修を依頼するときは、次の点について気を付けましょう。

1. 費用がかさむ

医師に監修を依頼すると報酬を支払う必要があるため、コンテンツの制作コストがかかります。特に医師は高収入であるため、監修にかかる費用も高くなる傾向があります。しかし、制作コストを抑えようとして医師監修を省くと、Googleからの評価も下がり、コンテンツの価値を上げることができません。制作予算に見合った医師を探すように心がけましょう。

2. 医師の選定に時間がかかる

コンテンツの内容に合った医師を見つけるのは、思いのほか時間がかかるものです。医療・健康・美容分野のコンテンツの監修には、その分野に詳しい医師を選ぶことが大切です。医師であれば誰でもよいわけではありません。コンテンツの内容とマッチする専門医を探すのに、時間がかかることもあるので、早めに行動を取るようにしましょう。

3. 医師とのやり取りが必要になる

医師監修を依頼するにあたって、医師とのやり取りが必要になることがあります。多くの医師は本業で忙しいため、返信が遅くなり、工程がスムーズに進まないこともあるでしょう。

また監修を担当する医師は、分かりやすい文章を書くプロではありません。医師が書く文章は専門用語が多かったり、論文のような固い文調になることもしばしばです。そのため、いったん監修を終えた後も、他の文章とのテイストを合わせるために、編集が必要になり、内容に問題がないか再チェックを依頼する必要があります。

医師監修コンテンツを制作する際の流れ

医師にコンテンツの監修を依頼する際に、大まかな流れを把握しておくとスムーズに進められます。ここでは、医師監修記事の制作の流れについて紹介します。

1. キーワードを選定する

最初に、ユーザーがコンテンツにたどり着くために検索されるキーワードを選定しましょう。コンテンツマーケティングでは、ユーザーが欲している情報を提供して、自社サイトに誘導する目的があります。適切なキーワードを選ぶことで、ユーザーのニーズや疑問が浮き彫りになり、記事の方向性も定めやすくなります。

2. 依頼する医師を選ぶ

キーワードを選定したら、どの分野の医師に依頼するかある程度決めておきましょう。依頼方法によっては、監修医師を見つけるのに時間がかかることがあります。キーワードを選定している時点で、ある程度の記事の方向性が見えてくるので、コンテンツの内容に合った専門分野の医師を選ぶようにしましょう。記事監修サービスなど、仲介会社を介して医師に依頼するときは、医師の専門分野を依頼しておきます。

3. 構成を作成する

コンテンツのキーワードを選定し終えたら、記事の構成を作成します。構成はコンテンツの設計図のようなものです。記事を書く前に構成を作っておくことで、コンテンツの目的や目指すゴールがぶれにくくなります。

ユーザーが望んでいる情報は、キーワードによっても異なります。構成を作るときは、実際に検索窓にキーワードを入力して、どのような内容のコンテンツが検索上位になっているのか確認してみましょう。上位記事の流れを参考にすることはできますが、自社サイトならではのオリジナルの内容も構成に入れることが大切です。

特に、医療や健康分野のコンテンツは、ドメインパワーが強いサイトが検索上位に上がりやすく、必ずしもユーザーの意図をくみ取った記事が上位になるわけではありません。記事の構成を考えるときは、関連キーワードも参考にしながら、ユーザーの検索意図を深堀りすることが大切です。

4. 執筆を始める

構成案を作成したら、いよいよ執筆の開始です。SEOコンテンツでは、中学生が読んだときに分かるような文章で書きましょう。医療や健康分野の記事では、医療専門用語が多く出てきます。難しい言葉には読み仮名をふったり、分かりやすい説明を入れたりしましょう。

また、記事の目的が自社サービスに誘導する場合は、ユーザーの離脱を防ぐことも大切です。記事内に適宜画像を入れたり、図表を入れて読みやすくする必要があります。記事作成では、厚生労働省や大学病院などの信頼できるサイトの情報を参考にし、リンクを貼るとコンテンツの信頼性を高めることができます。

5. 医師に監修してもらう

記事を作成したら、医師に記事を監修してもらいます。医師によって監修の仕方が異なります。記事の監修に慣れている人であれば、コメントを記載するだけでなく、提案形式で文章を入れたりすることがあります。ただ、医師が書いた文章と元の文章がマッチしないこともあります。す. 監修後に改めて編集をおこない、再度チェックしてもらうとよいでしょう。

医師監修を依頼する際のメール例文

医師監修の依頼方法によっては、医師とメールやり取りが必要になることがあります。医師に監修を依頼するときのメールの例文は以下のとおりです。

件名:医師監修のご依頼について本文:
○○様
はじめまして。○○株式会社の○○と申します。この度、記事の監修をお願いできる医師を探しており、ご連絡いたしました。
弊社が運営している「○○(サイト名とリンク)」に掲載予定の記事の監修をお願いできないでしょうか。監修はすでにある内容の確認で、必要に応じてコメントや提案をしていただくものです。
記事監修の報酬は、1記事あたり○○円を考えております。お引き受けいただける場合は、返信していただけますと幸いです。
○○株式会社 ○○(名前) 

医師監修を依頼する際の注意点

コンテンツの監修を依頼するにあたって、いくつかの注意点があります。

1. 研究や論文などの裏付けを見ておく

研究論文からの参考や引用があったときは、解釈にずれがないか確認しましょう。医療や健康分野のコンテンツでは、情報の裏付けのために研究論文の内容を引用することが多くあります。

ただ、研究論文の中には、データが古かったり、ごく少人数で行われたりしているものもあり、科学的根拠として示すには不十分なものもあります。ある事象に対する科学的根拠は、膨大な数の研究論文によって証明されるものです。コンテンツ内で研究論文の引用が使われている場合は、科学的根拠を示すのに十分かどうかを見極めましょう。

2. 信頼性の高い医師に相談する

自社のコンテンツの監修は、信頼できる医師に依頼しましょう。医師によっても医療理念や治療方針が異なるため、記事の方向性やゴールに合わないことがあります。

特に、医師監修を依頼するときは、実際に医師と顔を合わせることは少なく、メッセージでのやり取りが中心になることがほとんどです。制作側が医師と考えても、実際には医師免許を持っていないこともあるかもしれません。医師に監修を依頼するときは、医師免許の提示を求めましょう。

3. 予算オーバーしないようにする

コンテンツに医師監修をつけるときは、制作予算を意識することが大切です。医師監修は高額な費用がかかることが多く、監修費用によっては予算がオーバーしてしまうこともあります。医療・健康・美容ジャンルのコンテンツであれば、多くの記事をチェックしてもらう必要があり、その分費用がかかります。医師監修を依頼するときは、直接交渉をしたり、リーズナブルな料金設定の仲介会社を利用するなどして、コストを抑えられます。

医師監修の依頼要望がある場合はぜひご相談ください

コンテンツの医師監修には、いくつかの依頼先があります。それぞれ特徴が異なるため、製作期間や費用を配慮したうえで、医師監修の依頼先を選ぶようにしましょう。

株式会社メディコレでは、コンテンツ制作者と医師による情報発信を目指し、記事監修サービスにも対応しています。正しい医療情報を届けることに賛同された多くの医師の中から、コンテンツの監修にふさわしい専門家をお選びいたします。医師監修の依頼先でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

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